開館記念展 珠玉のコレクション |
―いのちの輝き・つくる喜び |
Commemorative Special Exhibition, Sompo Museum of Art |
新美術館のオープンを飾る本展では、当館のコレクションの中でも際立つ優品を集め、フランス近代絵画の中でも人気の高いゴーギャンやセザンヌ、ユトリロをはじめ、日本画壇の重鎮である東山魁夷や平山郁夫などを幅広く紹介します。 |
ゴッホの 《ひまわり》 は、特別に設計したスペースで、これまでよりも近くから鮮やかなその色彩をご覧いただけます。 |
また、修復を終えた山口華楊とルノワールの作品も見どころです。 大正、昭和期に京都で活躍した日本画家、山口華楊による初期の大作 《葉桜》 の屏風絵は、全面的な修復を行い、約
10 年ぶりに公開します。 |
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'2020 7_9 開館記念展「 珠玉のコレクション―いのちの輝き・つくる喜び」 のプレス内覧会の会場内風景と展示作品です。 |
開館記念展「珠玉のコレクション―いのちの輝き・つくる喜び」 |
この街には、 《ひまわり》 がある。
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開館記念展 「 珠玉のコレクション ―いのちの輝き・つくる喜び」 の資料、プレス内覧会、チラシより参考に抜粋文を掲載しています。 |
【展示構成】 |
第1章: 四季折々の自然 |
'2020 7_9 開館記念展「 珠玉のコレクション―いのちの輝き・つくる喜び」 のプレス内覧会の会場内風景と各章の展示作品です。 |
第1章: 四季折々の自然 |
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変化に富む地形と彩られた日本において、古くから画家たちは豊かな自然に四季の移ろいを見出してきた。 本章では、大正期から平成期の作家たちが草木や動物、風景を描いた作品を紹介する。 幕開けは春の到来を象徴する桜である。 岸田夏子は油彩と金箔を組み合わせることで、桜が力強く豪奢に咲き誇る生命感を表している。 山口華楊の屏風絵 《葉桜》では、新緑の季節を迎えた枝垂れ桜が豊かな枝葉を茂らせている。 奥村土牛の 《朝顔》 は、夏を彩る朝顔の上昇する躍動感と装飾的な美しさを両立させている。 明治大正の画家たちは、西洋絵画の表現を学んだ上で、独自の画風を確立しようとした。 岸田劉生はポスト印象派の鮮やかな色彩と荒い筆触を取り入れて身近な光景を描いた。 戦後の日本画壇で名を馳せた東山魁夷と平山郁夫は、いずれも雄大な風景を明快な構図と簡略な形体で表し、そこの画家自身の内面を写し出している。 |
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・No. 1 岸田夏子 (1940-) 《桜花》 1993 年 油彩・キャンヴァス 損害保険ジャパン株式会社 |
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・No.1/2 岸田夏子は、和歌山県生まれ、母親は岸田劉生の娘岸田麗子 《麗子像》 のモデルで知られる。 1965 年東京藝術大学大学院油絵専攻修了、山梨県・清春白樺美術館館長、岸田は
45 歳の時に、清春白樺美術館が開催した祖父岸田劉生の展覧会を訪れ、美術館の周りに並ぶ満開の桜に心を奪われたという。 以後、季節の中でうつろう桜をモティーフに、悠久の自然と命を描いている。 |
第4章: 風景と人の営み |
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本章では、19 世紀後半から 20 世紀にかけての欧米の風景を描いた作品を紹介する。 古代から風景は神話や歴史、聖書の物語の背景として描かれてきたが、独立した風景画が確立したのは市民が芸術を享受するようになった
17 世紀オランダにおいてである。 18 世紀後半には雄大な自然に崇高さを見出したロマン主義絵画が登場し、19 世紀には産業革命への反動から自然への憧れが高まり、郊外の田園に取材したバルビゾン派、屋外の光の効果を探求した印象派の画家たちが現れた。
画業の初期に印象主義を学んだゴーギャンは、大胆な画面構成と色彩による主観的な信仰の表現を探求した。 20 世紀前半のアメリカでは、郊外の生活や労働の光景を描いた絵画が自国の独自性を表すものと称賛された。
そのような中で、独学で刺繍画や油彩画を制作したグラマン・モーゼスが温かな視点で自ら経験した季節ごとの農作業や行事、広大な山々を描いた作品は、「素朴派」
として親しまれた。 |
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・No. 49 ポール・ゴーギャン (1848-1903) 《アリスカンの並木路、アルル》 1888 年 油彩・キャンヴァス SOMPO美術館 |
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・No.49 ポール・ゴーギャンは、この絵の制作された 1888 年頃、南仏アルルに移って、ファン・ゴッホの 「黄色い家」 に 9 週間の2人の共同生活を過ごすこととなるが、芸術観は事あるごとに衝突し、ついにはゴッホが耳を切る事件を起こし、翌日、ゴッホは精神病院に送られ、ゴーギャンはアルルを去った。
その後、2人の関係は二度と会うことはなかったものの手紙のやり取りは続いた。 |
'2020 7_9 開館記念展「 珠玉のコレクション―いのちの輝き・つくる喜び」 のプレス内覧会の会場内風景と展示作品です。 |
紹介: SOMPO美術館の建築 |
・参考 1 「SOMPO美術館と損保ジャパン本社ビル 1/500 ボリューム模型」 大成建設株式会社一級建築士事務所 |
・参考. 1 建築の印象をつかむために簡単な形でつくる模型のことを 「ボリューム模型」 と呼ぶ。 実物の 1/500 の縮尺で作られたこの模型は、周囲の建物との関係を見るためのもの、地上から 2 階まで開口する高さ 8 m、幅約 16 mのゲート状のガラスは、街に開かれた “親しみやすい美術館” を表現しています。 |
沿 革 |
当館は、1976 年 7 月に 「東郷青児美術館」 として安田火災海上(現・損保ジャパン) 本社ビル 42 階で開館しました。 2020 年
4 月、館名を 「SOMPO美術館」 に改め、同年 5 月、同本社ビル前に移転しました。 新宿西口高層ビル街の玄関口に位置する地上 6 階建ての美術館は、外観の美しい垂直面と局面、1・2
階を見通せる開放的なエントランスが特徴です。 |
建物・施設のコンセプト |
建物: 損保ジャパン本社ビルの裾広がりのデザインともリンクさせた柔らかな曲線とアートを想起させる彫刻のような外観が、SOMPO美術館の設計コンセプトです。 |
お問合せ:03-5777-8600 (ハローダイヤル) |
参考資料:開館記念展 「 珠玉のコレクション ―いのちの輝き・つくる喜び」 のプレスリリース、プレス内覧会、チラシ他。 |
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